『窓をあけて……』

sympathy ―マナ―

 あたしがカーテンをあけると、朝の陽がアイの病室に注ぎ込む。
 アイは少し眩しそうに目を細めて「いいお天気」ってつぶやく。
 レイも嬉しそうに微笑ってる。
 でも、レイはすぐに泣きそうな顔してカーテンをぴしゃりとしめる。
 「眩しいからね」って。
 そんなとき、きまってアイは明るくお話をはじめるんだ。

 「アイの気持ちを、少しは考えろ」
 2人の時にレイは辛そうにあたしに言った。
 「どうして?」
 あたしはレイに聞いたけど、「マナに悪気がないのは解ってるよ。……マナはまだ子供なんだな」と笑って教えてくれなかった。
 あたしは子供なんかじゃない、って抗議するけど、いつもレイはどこか寂しそうに笑うだけ。

 意地悪なレイ、綺麗なアイ。
 あたしはこんな二人が大好きです…………。


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2002/01/04
修正 2003/04/06